障害者スキー・ノルディックの概要

北欧で生まれたノルディックスキー

 狩猟や交通の手段としてスキーで長い距離を走ったり、空中を飛んだりするように、北欧の人々の生活の一部であったものが、楽しみとして行われるようになり、やがて、速さや飛距離を競うノルディクスキーへと発展しました。
オリンピック、パラリンピックとも最初から行われている歴史のある競技です。
ノルウェーを中心に、スウェーデン、フィンランド等の北欧諸国で発達したので、一般にノルディック(北欧の)スキーと呼ばれています。


クロスカントリースキー

競技の特徴

 古い歴史と伝統を持つ競技で、専用のスキーとストックを使って滑走し、タイムを競う「雪原のマラソン」といわれています。
 上り・下り・平地が、それぞれ約1/3の割合になっているコースを走ります。
したがって、全身の持久力や筋力、スキーの操作技能などが厳しく要求されます。
スケーティング滑走が認められているフリー走行と、スケーティング滑走が禁止されているクラシカル走法があります。
 クラシカル走法では、力強いストックワークで、2本の線上を滑走します。
また、フリー走法の特徴は、スケーティングで登りも、平地も、どんどん加速していきます。

競技のポイント

 ワックス選択は、他の競技とは比べものにならないほど勝敗の決め手になるため、コースの下見をしたり気象条件を予測したりして、慎重に選択します。長距離では、走りながら水分や食料を補給して体力を維持します。
 雪上のマラソンと呼ばれるこの競技は、マラソン同様、選手の表情の変化、ストックワークやスキー板で雪面をキックする音を聞きながら観戦することで、選手と一体になって感動を共有することのできる競技です。


バイアスロン
‐ハンティングから生まれたスキーと射撃のレース‐

競技の特徴
 
 スキーを履いて行った雪原の狩が原型で、北欧の軍隊が訓練としてスキーを履いて射撃を行っていたものが競技になりました。
 「バイアスロン」とは、ギリシャ語のバイ(2)と、アスロン(競技)を合わせた言葉で、クロスカントリスキーのなかに、射撃を取り入れた競技です。
スキーの速さと射撃の正確さを競い、タイムで順位を決めます。

競技のポイント

 スキーを速く滑らせれば呼吸がみだれ、射撃の正確さが損なわれる。
動と静の正反対の性格をもつ競技を、どう組合わせるかがこの競技の最大のポイントです。
 スキー走行してきた選手の脈拍は、1分間に150を超え、呼吸も乱れています。
もちろん射撃のタイムも加算されますから、選手は、なるべく速く射撃することが求めれます。
強靭な体力と精神力をもつものが、その栄冠を手にすることができる競技なのです。

パラリンピックのクロスカントリースキー

 オリンピックと同じように、クラシカルとフリーの2種目があります。
 リレー種目は、いろいろな障害をもつ選手がいっしょになって、それぞれの国や地域のチームをつくり、タイムを競います。
 用具は、障害に合わせて、工夫しています。
片方の腕や手に障害がある選手は、2本スキーと1本のストックを使って滑ります。両方の腕や手に障害のある選手は、ストックなしで滑ります。
下半身に障害のある選手は、2本のスキーの上に椅子を乗せたシットスキーで滑ります。
目に障害のある選手は、ガイド(伴走者)といっしょに滑り、進む方向を声で伝えて競技します。
 コースは、全盲の選手のみ、ガイドが体を触れて方向を指示できるホールディングゾーンが設けられている以外は、オリンピックと変われないコースで競技が行われます。

競技のポイント

 パラリンピックの選手たちは、
オリンピックの選手以上に全身の持久力はもちろん、
登りの筋力、下りでのスピードに負けないスキーの操作技能と、
平地でのスピード走行が要求されます。

パラリンピックのバイアスロン

 オリンピックとの違いは、その距離と射撃回数が少なくなるほか、
射撃用の銃はエアーライフルで、伏射(うつぶせにいなって撃つ)する、
銃を持って滑らないことが違います。また、目に障害のある選手は、ガイドと滑り、
電子音で標的の位置を知らせる電気音響装置(的に近づくと、音が高音に変化し、
外れると低くなる)を使いことが違います。


パラリンピック・クロスカントリースキー競技の種類


男子
立位(スキー) 10kmフリー・5kmクラシカル・20kmクラシカル
座位(シットスキー) 5km・10km・15km

女子
立位(スキー) 5kmフリー・5kmクラシカル・15kmクラシカル
座位(シットスキー) 2.5km・5km・10km

リレー

男子
第一走者 シットスキー 2.5km
第二走者 クラシカル 5.0km
第三走者 フリー    5.0km

女子
2.5km×3名



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